子どもの運動神経を伸ばす習い事と運動神経が悪くてもできる習い事

あれ? うちの子、運動神経悪いのかな…?  と感じた経験はありませんか。体育の授業や運動会で活躍できるように、子どもの運動神経を伸ばしたい方もいるでしょう。

そこで今回は、子どもの運動神経を伸ばす習い事と、家庭でできることをまとめます。

運動神経で左右されない習い事も紹介したので、参考にしてみてください。

子どもの運動神経がよくなる習い事

子どもの運動神経がよくなる習い事をまとめます。

おすすめの運動神経がよくなる習い事は次のとおりです。

  • 体操教室
  • かけっこ教室
  • ダンス全般
  • スポーツ少年団
  • スイミング

子どもの運動神経がよくなる習い事|体操教室

子どもの運動神経がよくなる習い事としておすすめなのが、体操教室です。

体操教室にはさまざまなクラスやレッスンがあります。

  • トランポリン
  • 跳び箱
  • 鉄棒
  • マット運動
  • 吊り輪
  • 平均台

などです。
これらは、バランス感覚や空間認知能力が鍛えられるため、子どもの運動神経がよくなります。また体操教室に通うことで、筋肉が鍛えられることは言うまでもありません。さらに、怪我をせず安全に体操をするにはストレッチも必要です。

体操教室に通うことで、ストレッチもすることから、関節の可動域も良くなり、運動機能が向上します。

子どもの運動神経がよくなる習い事|かけっこ教室

子どもの運動神経がよくなる習い事は、かけっこ教室です。

かけっこ教室は、スポーツ教室・体操教室のクラスの一部として開設されていることもあります。また、かけっこ教室は単発クラス(1回のみのレッスン)、3回レッスンなど短期なものが多いのが特徴。

かけっこ教室で運動神経がよくなる理由を解説します。
まず小学生のなかでは、「かけっこが速い=運動神経がよい」という認識がされていることが多いです。みなさんも学生時代に運動神経がよかった同級生を思い出してみてください。リレーの選手ではありませんでしたか?

小学校の体育の授業では、50メートルのタイムで組み分けをすることがあります。運動会で紅白にわけるときも、50メートルのタイムを参考に、偏りがないように生徒を分けるのです。そのため、小学生は50メートル走のタイムを気にしています。

また、走るという行為は、ほぼどのようなスポーツにも必要です。サッカー、野球、バスケットボールなどでも、走るスピードが速ければ、有利になることも多いため、足が速いことと運動神経は密接に関係しています。

さらに、走るときにムダな動きがあると、タイムが遅くなります。無駄なく地面を蹴った力を推進力に変えることができれば、運動神経もよくなるでしょう。

子どもの運動神経がよくなる習い事|ダンス全般

子どもの運動神経がよくなる習い事は、ダンス全般です。

  • ヒップホップ
  • チアダンス
  • バレエ
  • ジャズダンス

がおすすめです。

ダンスは全身運動です。また手と足はバラバラに動かすため、運動神経が鍛えられます。足は動かさずに手のみを動かす振り付けのときに、うっかり足が動いてしまわないように自然と体をコントロールさせるため、運動神経がよくなるのです。

また、中学校の体育の授業では、ダンスが必修化されています。そのため、ダンスの授業のときにダンスが上手な子どもであれば、体育の成績がよくなり、運動神経がよいということにもなるのです。

ちなみに、ダンスを習うことで、運動神経だけでなく、リズム感もよくなります。リズム感とスポーツは関係ないように感じるかもしれませんが、スポーツにもリズムがあります。
たとえば、野球で左手のグローブでボールをキャッチして、素早く右手にボールを移して、送球するという一連の動きには、一定のリズムがあります。リズム感がよい子どものほうが、スポーツも得意なことがあるのです。

子どもの運動神経がよくなる習い事|スポーツ少年団

子どもの運動神経がよくなる習い事として、スポーツ少年団が挙げられます。

  • 野球
  • サッカー
  • バスケットボール
  • 柔道
  • 剣道
  • バレーボール
  • 空手

がおすすめです。

特にチームスポーツの場合は、年上の子どもと一緒に運動をすることもあるでしょう。自分よりも運動神経のよい子に出会いやすく、運動神経のよい子どもの動きを見て、自分に取り入れることができるのです。

ライバルがいたほうが頑張れるということもあります。
たとえばフィギュアスケートの浅田真央さんとキム・ヨナさん、競泳の萩野公介さんと瀬戸大也さんです。よいライバルがいることで、互いに切磋琢磨をして高みを目指そうとします。

また、チームスポーツだとレギュラーを獲得するため・試合に出場するために、より一層子どもが努力することがあり、運動神経の向上も期待できます。

子どもがスポーツ少年団で目指したい子ども、自分よりも運動神経のよい子ども、憧れの子ども、負けたくない子どもに出会うことで、「負けるもんか!」と本人が努力をして、結果的に運動神経がよくなることがあります。

子どもの運動神経がよくなる習い事|スイミング

子どもの運動神経がよくなる習い事は、スイミングです。

スイミングも全身運動で手足をバラバラに使います。また、スイミングでは心肺機能を鍛えることができるため、持久力がつき、学校のマラソン大会や体育の授業の持久走で、スイミングスクールに通う子は好成績なことも。学校行事の成績がよいと、周囲からも「あの子は運動神経がよいんだな」と一目を置かれることもあります。

さらにスイミングは、無駄な力があれば前に進めません。効率よく泳ぐための体の使い方が学べるため、運動神経もよくなります。

運動神経は遺伝が関係する?

さて、ここまでで運動神経がよくなる習い事を紹介しましたが、「うちの子はわたしが運動神経が悪いから、あまり運動ができないのでは…」と思う方もいるかもしれません。

運動神経は遺伝するものなのでしょうか。

結論から述べると、運動神経は遺伝だけでは決まりません

骨格や筋肉の付きは、ある程度遺伝が関係しています。
たとえば、モデルの冨永愛さんの息子さんは、母親の遺伝子を受け継いでいるため、身長が188センチと高いのです。本人の努力ももちろんありますが、スラッとしたモデル体型なところも、母親の冨永愛さんによくにていますよね。

このように骨格は、遺伝の影響を大きく受けます。

しかし、運動神経は本人の努力や習い事などの環境で変わります。「いいや、アスリートの子どももアスリートだ」という意見もあろうかと思います。たしかに、オリンピックに出場したスケーターの鍵山優真さんは、父親もオリンピックに出場したフィギュアスケート選手。遺伝も多少は関係している可能性は否定できませんが、父親がスケートをやっているという環境も大きいかと思います。「息子をオリンピックに連れて行く」という強い意志を持って指導をしていたかもしれません。

運動神経は、環境や本人の努力の影響を大きく受け、運動神経が悪い親の子どもも同じく運動神経が悪いとは限らないのです。

運動神経は何歳まで成長する?

では、運動神経は何歳まで成長するのでしょうか。それを解説するために、「スキャモンの発育曲線」を用いますが、ごめんなさい…手書きです。(ネットで引用できるものが見つかりませんでした)

上のグラフが、スキャモンの発育曲線です。曲線は4種類あることがお分かりいただけるかと思います。

  • リンパ型
  • 神経型
  • 一般型
  • 生殖型

この4種類のうち、「一般型」(ピンク色の曲線)に着目してください。一般型は、身長・体重・筋肉・骨格などの成長を示すグラフで、生まれた直後から12歳までに大きく成長します。

12歳までに運動の基礎を身につけておくと、運動神経がよくなると言えます。この運動神経が著しく伸びる年齢(9歳から12歳ごろ)は、ゴールデンエイジと呼ばれています。

しかし、12歳を過ぎたら運動神経がよくならない、というわけではありません。おとなになってからスポーツのスキルが上達することもあるでしょう。

逆上がりを例に説明すると、成人になってから逆上がりができるようになる人も、たくさんいるのです。逆上がりは地面を蹴る力だけで回るわけではありません。腕を使って体をぐっと鉄棒に引き寄せて回ることがコツ。
このコツを知れば、今までできなかった人も、おとなになってからできるようになるのです。

加齢による筋力の衰えはありますが、本人の努力次第で12歳以降でもどんどんスポーツができるようになるので、諦めずにチャレンジすることが大切です。

おうちでできる子どもの運動神経をよくする方法

おうちでできる子どもの運動神経をよくする方法を解説します。

おすすめの方法は次のとおりです。

  • スポーツトイ
  • 土や砂利の上を歩く
  • ストレッチ
  • 一本歯下駄

子どもの運動神経をよくする方法|スポーツトイ

スポーツトイで自宅で遊ばせると、子どもの運動神経がよくなります。

スポーツトイとは、子どもの運動機能向上のためのオモチャで、室内で遊べるものもたくさん売られています。バランスボードや、バランスストーン、室内用トランポリンなどが有名です。
スポーツトイは未就学児、小学校低学年の児童向けのものがほとんどなので、幼い子どもにおすすめします。

スポーツトイは、体幹が鍛えられるものが多くあります。コンパクトなサイズ、収納しやすいタイプのスポーツトイであれば、おうちのリビングで子どもが楽しく遊べるでしょう。

雨の日や学校の長期休みなどで、外に遊びに行けずに子どもが体力を持て余しているときにも、スポーツトイで遊ばせるのがおすすめ。

子どもの運動神経をよくする方法|土や砂利の上を歩く

子どもの運動神経をよくするおすすめの方法は、土や砂利の上を歩くこと。

現代は、ほとんどの道が舗装されていて、子どもが砂利や土の上を歩く機会が減りました。靴の性能もよいので、歩いていてもデコボコを感じることがあまりなく、足裏の筋肉が鍛えられていないのです。

砂利や土の上を歩くことで、足の裏の筋肉によい刺激が与えられます。

運動神経も向上しやすいので、砂利や土の上を歩かせることを意識してください。公園には土の道、砂利の道があるので、公園がおすすめです。

子どもの運動神経をよくする方法|ストレッチ

ストレッチも子どもの運動神経をよくしたいなら、やってみましょう。

ストレッチをすると、関節の動ける範囲が広くなり、子どもの動きの種類が増えるのです。どんなアスリートでも必ずストレッチをしています。体が硬いスポーツ選手はいないでしょう。

ストレッチは、お風呂上りがおすすめです。お風呂上りは、筋肉が柔らかくなっているので、ストレッチにベストタイミングなのです。無理はせずに、痛くなる前でやめましょう。

また、ストレッチは継続が大切です。「お風呂から出たらストレッチする」と習慣づけると継続しやすくなり、おすすめです。

幼い子どもの場合は、筋トレはおすすめしません。公園で遊ぶ、学校の体育の授業で体を動かすだけでも十分で、無理に筋トレをすると体を痛めてしまうこともあるため、ストレッチがよいでしょう。

子どもの運動神経をよくする方法|一本歯下駄

子どもの運動神経をよくする方法として、一本歯下駄もおすすめします。

一本歯下駄は、歯が1本の下駄のことで、一般的な靴屋さんではほぼ売られていません。興味があれば、ネットで探してみてください。
一本歯下駄は、歯が1本しかないため、バランスを取って立つのにはコツが必要です。普段は使用しない筋肉が働くため、運動神経がよくなるでしょう。

一本歯下駄を履いたら、まずは立ってバランスを取ることから練習し、膝を曲げる、歩くことを徐々に練習しましょう。ふくらはぎの筋肉がよく鍛えられて、運動神経にもよい影響が出ます。

また背筋をピンとさせてバランスを取ろうとすることから、背中の筋肉も鍛えることができます。

ただし、慣れないとバランスを崩して怪我をすることがあります。子どもに一本歯下駄を履かせる場合は、必ず保護者などおとなが近くでサポートしましょう。

運動神経が悪くてもできる習い事

さて、ここからは運動神経が悪くてもできる習い事を解説します。運動神経が悪いと、そもそも運動をしたくない、スポーツを嫌がる子どももいますよね。

運動神経との関係性が低い習い事を解説します。

おすすめの習い事は次のとおりです。

  • ピアノ
  • プログラミング
  • 将棋・囲碁
  • 英会話
  • アート教室
  • 書道
  • そろばん

運動神経が悪くてもできる習い事|ピアノ

運動神経が悪くてもできる習い事は、ピアノです。

ピアノは、ペダルを踏むこともありますが、基本的には腕を使うため、そこまで運動神経は関係ないのです。また体力と言うよりも、集中力が重要な習い事なので、運動神経が悪い子どもでも習いやすいと言えます。

リズム感が身につくため、ピアノを習うことでダンスが踊りやすくなることも期待できるでしょう。

運動神経が悪くてもできる習い事|プログラミング

プログラミングも運動神経が悪くても、楽しみやすい習い事です。

プログラミングは主に頭を使います。パソコンやタブレットの画面に向かって、教えられた入力方法を実践するため、体力や運動神経はほぼ関係がないのです。

運動嫌いな子どもでも習いやすいので、ぜひ始めてみませんか。

運動神経が悪くてもできる習い事|将棋・囲碁

将棋・囲碁も運動神経が悪くても、親しみやすい習い事です。

将棋・囲碁に必要なのは、集中力や先を読む力、思考力などで運動神経はほぼ関係ありません。対局中は、ずっと座るため、体を動かすことが苦手な子どもでも楽しみやすいのです。

長く趣味として楽しむこともでき、怪我をする心配もありません。一生の趣味になる可能性もあるので、ぜひ子どもに習わせてみませんか。

運動神経が悪くてもできる習い事|英会話

英会話も運動神経が関係のない習い事なので、スポーツが嫌いな子どもにもおすすめです。

英会話に必要なのは運動神経ではなく、コミュニケーション能力。英語が話せれば、学校の英語の成績にもよい影響が出るでしょう。早期に英会話を習うことで、ネイティブに近いスキルが身につくこともあります。

学校の成績だけでなく、英語が話せれば仕事の幅も広がります。受験や就職にも有利になるはず。英語を使う仕事に就くことも夢ではありません。

運動神経が悪くてもできる習い事|アート教室

運動神経が悪くても、アート教室なら楽しみやすいです。

お絵描きや粘土細工などには、細かく手先を動かすことは必要ですが、リズム感や体力を必要とすることはほぼないため、運動が苦手な子どもにはアート教室がよいのです。

アート教室に通うことで、創造性や感受性が豊かになります。学校の図工・美術の成績にもよい影響が出るため、ぜひ習わせてみませんか。

運動神経が悪くてもできる習い事|書道

書道も、運動神経がほぼ関係ありません。

書道のレッスン中は、イスに着席するか正座をして集中して文字を書くため、飛んだり跳ねたりするのが苦手な方でも楽しみやすいのです。

書道の授業中は、子どもたちは集中していて、比較的静かな習い事です。スポーツ系の習い事特有のワイワイした雰囲気が苦手な運動神経が悪い子どもにも向いています。

書道が上達すれば、学校の書き初めでも賞を獲得できるかもしれません。また、字が綺麗なことは一生ものと言えます。おとなになっても文字を書くシーンはあるので、「あの人は字がとても綺麗だな」という印象を持ってもらえるのです。

運動神経が悪くてもできる習い事|そろばん

運動神経が悪い子どもにもおすすめの習い事は、そろばんです。

現代ではスマホの電卓機能があり、そろばんは必要ないと考える保護者もいるかもしれませんが、そろばんは繰り上がりの概念を理解しやすいのです。

暗算にも強くなるため、さんすうや数学の成績にもよい影響が出るでしょう。頭で計算するだけでなく、手指を使うため、脳がよく刺激されるのもメリットです。

YTJは運動神経が悪くても入れる?

最後にYTJについてです。
わたしの娘は、YTJ(ユースシアタージャパン)というミュージカル劇団に所属しています。

YTJは誰でも入れるわけではありません。一般的な習い事ではなく、あくまで劇団なので、選考試験があり、合格した子どものみ入会することができるのです。

そう聞くと、「ハードルが高そう…」、「うちの子どもは運動神経が悪いから無理そう」と感じる方もいるかもしれませんが、必ずしも運動神経がよくないとYTJには入れない、というわけではありません

実際、うちの娘のクラスの他のメンバーの様子を見ていると、体を動かすことが大好きな子ばかり。他の保護者仲間と話すと、他にもダンスの習い事をしている子や、学校の運動会でリレーの選手に選ばれた子もいるので、運動神経がよい子のほうがYTJには多いかとは思います。

わざわざ選考試験を受けてまで、入る子たちなので、それなりに運動は好きな子が集まる傾向にあるのでしょう。

しかし、YTJの選考試験で審査員が見ているのは、ダンスや歌、英語のスキルに加えて、子どもの内面(本人のやる気や素直さなどかと思います)もあるはずです。

今はまだダンスが未熟でも、しっかりと指導を受ければ活躍できると判断されれば、合格する可能性も十分になります。

YTJの公演を観たことがある方からすると、「うちの子はついていけるかな…」と心配になるかもしれません。子どもたちは急に本番の歌やダンスを披露するわけではなく、たくさんの練習を積んでいます。踊れるように、プロのYTJのスタッフが指導をしてくれるのです。

スタッフ任せではなく、自宅でも練習する、復習することでどんどん上達ができます。

実際にうちの娘は、当初は特別ダンスが上手というわけではなく、普通に歌や踊りが好きな子どもでしたが、通うことでかなりスキルアップしました。
運動神経がよいことが前提ではないので、ご安心ください。入ってから、体の使い方を学び、運動神経がよくなっていく、というイメージです。

まとめ

運動神経をよくする習い事やおうちでできることをまとめました。

子どもの運動神経をよくするためにおすすめの習い事は次の5つです。

  • 体操教室
  • かけっこ教室
  • ダンス全般
  • スポーツ少年団
  • スイミング

子どもと相性のよいスポーツを習わせませんか。
運動神経は親からの遺伝で決まるわけではありません。本人の努力や環境の影響も大きく受けるので、「親が運動神経悪いし、しかたない」と諦めるのではなく、可能性を伸ばしましょう。

家庭でできる運動神経を伸ばす方法は次のとおり。

  • スポーツトイ
  • 土や砂利の上を歩く
  • ストレッチ
  • 一本歯下駄

興味があればお試しください。

運動神経が悪い子どもにおすすめの習い事は次の7つ。

  • ピアノ
  • プログラミング
  • 将棋・囲碁
  • 英会話
  • アート教室
  • 書道
  • そろばん

運動をしたくない子どもにおすすめです。

学習

Posted by eri