ピアノはいつから始める?絶対音感の身につけ方やピアノのメリットを解説
みなさんの周りにはピアノを習っている子はいませんか。わたし自身ピアノを習っていて、子ども時代に習っている子は多かったです。令和になった現在もピアノは人気の習い事。
ハッピー・ノート・ドットコムの調査によると、ピアノを習っている子は17.2%。これは習い事のなかで3番めに多く、ピアノは人気があると言うことができます。
ピアノを子どもに習わせたいと考えている保護者さん向けに
この記事では、ピアノをいつから始めるとよいのか、絶対音感の身につけ方、ピアノのメリットを解説します。
ピアノ教室の選び方も記載したので、スクールを探している方はぜひご参照ください。
ピアノは何歳から始めるといい?
ピアノは何歳頃から始めるとよいのでしょうか。
習い事は早い方がいいと聞きますよね。
博報堂こそだて家族研究所が2016年に実施したアンケート結果をご紹介します。
参考:博報堂こそだて家族研究所
アンケート結果を見ると、ピアノの開始平均年齢は5歳です。幼稚園・保育園の時期で小学校に上がる前にスタートすることが多いのでしょう。
平均値は5歳ですが、実際には3歳から習っている子もたくさんいます。5歳というのはあくまで平均年齢だとお考えください。5歳を過ぎると遅くて身につかないわけではありません。
しかし、ピアノを習わせるのであれば、早い方がよいと言えるでしょう。その理由を次で解説いたします。
早期にピアノを始めるおすすめの理由
ここからはピアノを早期から習うメリットについて見ていきましょう。
絶対音感が身につく
ピアノを早期から習うと、絶対音感が身につく可能性があります。絶対音感がなにかについては、くわしく後述します。
絶対音感があると、ピアノを習う上でメリットが多いので、可能であれば身につけておくとよいでしょう。
人間の聴感覚が発達するのはだいたい7歳までと言われているため、7歳までにトレーニングをすると、絶対音感が身につく可能性が高いです。
アドバンテージになる
ピアノを早期に始めるほうが、アドバンテージがあると言えるでしょう。
- 3歳からピアノを始めた現在5歳の子
- 5歳からピアノを始めた現在5歳の子
上記の子たちはどちらも5歳ですが、3歳から始めた子のほうがピアノに慣れていて上手に弾ける可能性が高いです。
これには個人差があり、あとから始めた子が追い抜かすことも十分あり得ますが、幼いうちは早期に始めた子のほうが上手な傾向にあります。
絶対音感とは
ここでは絶対音感について解説します。
絶対音感とは
絶対音感とは、音を聞いたときに、その音の高さ認識できる能力です。ご存じの方も多いですよね。ピアノなど楽器で「ド」と音を鳴らしたら、耳で聞いただけで「ド」が鳴ったとわかるのです。
早期にトレーニングをすると、身につくことが多いです。
新潟大学の発表によると、日本の音楽大学の学生に絶対音感テストをすると約6割が絶対音感を持っていることになったそうです。ピアノ専攻の学生の場合は、ほぼ全員が絶対音感を持つとのこと。
参考:新潟大学
これは音大生の調査ですが、全国的な割合で言えば、絶対音感を持つ人は3%ほどではないかと考えられます。正確なデータがあるわけではありませんが、絶対音感がある人はあまり多くはないでしょう。
絶対音感のメリット
絶対音感があることのメリットを解説します。
【はじめて聞いた曲でも演奏できる】
絶対音感があれば、はじめて聞いた曲がすべて「ドレミ」の音階で聞こえるため、すぐにピアノなど楽器で再現できることがあります。
しかし、絶対音感はあっても楽器で再現できない人もいます。ドレミの音階で聞こえても、それを記憶できなければ再現ができないのです。いわゆる「耳コピ」ができる人は、記憶力と演奏技術のある人なはず。
【楽譜がなくても演奏できる】
ピアノであれば楽譜を読んで、楽譜通りに曲を弾きますが、絶対音感があれば楽譜がなくても演奏できることがあります。
CMで流れていた曲、ドラマのテーマソングなど、気になる曲でも楽譜を買わずに自分でスラスラと弾けることがあるでしょう。
わたし自身3歳からピアノを続けていて、絶対音感があります。テレビなどを見ていて「あ、この曲いいな」と思えば、スムーズに弾けるので、楽しいです。
【歌が上手になる】
絶対音感があると、歌が上手になる可能性があります。
ピアノであれば、ドの音を鳴らせばドが出ますよね。(きちんと調律していればの話ですが…^^;)
しかし、歌は自分でドを出そうと思ってもうまくできません。自分の喉は楽器とは違うからです。
絶対音感がある人であれば、自分の歌声と音程が合っているか、合っていないかわかるため、調整をすることができるでしょう。そのため、歌が上手い人も多いです。
学校の音楽の授業で歌は避けられません。絶対音感があることで歌の成績もよくなる可能性があります。
絶対音感の身につけ方
自宅でできる絶対音感の身につけ方をご紹介します。
7歳までの幼い子どもであれば、絶対音感が身につく可能性が大いにあるので、ピアノが自宅にある方はやってみませんか。
1.ドレミと弾く
まずドレミとピアノで弾いてみてください。
2.ドレミと歌う
保護者さんが「ドレミ」と音程に合わせて歌いましょう。
3.子どもにドレミと歌わせる
次はドレミと子どもに歌わせてください。その際、ピアノでもドレミと同時に歌いましょう。
4.繰り返す
これを繰り返しましょう。
さらに和音でもやってみてください。
1.ドミソと弾く
まずピアノでドミソと、同時ではなくバラバラに弾いてください。
2.ドミソと歌う
保護者さんが「ドミソ」と歌いましょう。
3.子どもにドミソと歌わせる
子どもに「ドミソ」と歌わせてください。ピアノでも一緒にドミソと弾きましょう。
4.和音を弾く
最後にドミソと同時に弾いて和音を鳴らします。
5.繰り返す
これを繰り返しましょう。
このトレーニングをすると、絶対音感が身につく可能性があります。
また、「きらきら星」など有名な曲を、歌詞ではなく、ドレミで歌うのもおすすめです。
「ドドソソララソ ファファミミレレド」と子どもと一緒に歌うのもよいですよ。ぜひ親子でやってみませんか。
ピアノを習うメリットとは
さて、ここからはピアノを習うメリットについて解説します。
ピアノを習うメリット|リズム感が身につく
ピアノを習うことでリズム感が身につきます。
そのリズム感は、ピアノだけでなく他の楽器にも役立つでしょう。ダンスにも役立つこともあり得ます。
小学生や中学生であれば、学芸会、運動会、体育の授業でダンスをすることもあるので、リズム感があるとメリットを感じるはずです。
ピアノを習うメリット|想像力が豊かになる
ピアノを習うことで想像力が豊かになることが期待できます。
表現豊かに演奏をするためには、その曲はどんな意味があるのか想像する必要があり、自分なりに曲を解釈して演奏することになります。
そのため、想像力豊かな子になるでしょう。
ピアノを習うメリット|楽譜が読めるようになる
ピアノを習うことで、楽譜が読めるというメリットも得られます。
ピアノは楽譜が読めなければ基本的には弾けないため、楽譜を読むところから習います。基本的な楽譜の読み方がわかれば、学校の音楽の授業にも活かせるでしょう。
かんたんな曲であれば、楽譜を一瞬で見ただけで演奏できることも。
ピアノ以外の楽器を始める際も、あらかじめ楽譜を読めるほうが上達はしやすいです。
楽譜が読めれば、学校の音楽の授業で鍵盤ハーモニカやリコーダーもスムーズに演奏できるでしょう。
ピアノを習うメリット|集中力が身につく
ピアノを習うことで集中力が身につくメリットも挙げられます。
ピアノを弾くときは、おしゃべりはしません。
イスに座って、楽譜や鍵盤を見て演奏するのです。集中をしなければミスをしてしまうこともあるでしょう。
そのため、ピアノを演奏する=集中する、ということになるのです。
普段は落ち着きがない子でも、ピアノを演奏するときだけは大人しいということもあり得ます。
集中力を身につけさせたい方はピアノがよいかもしれませんね。
ピアノを習うメリット|忍耐力が身につく
ピアノを習うメリットとして、忍耐力の向上も挙げられます。
スムーズに弾けない箇所が出てきたら、そこを飛ばして演奏するわけにはいきません。弾けるまで何度も練習するのです。
そのため自然と忍耐力が身につきやすいでしょう。
ピアノを習うメリット|学校の音楽の成績に影響する
ピアノを習うメリットとして、学校の音楽の成績の向上が挙げられます。
楽譜が読めることでも成績によい影響が出ます。
さらに、ピアノを習っていれば鍵盤ハーモニカもスムーズに演奏できるはず。
実際にわたしの娘の学校の子を見ていると、
ピアノを習っている子は鍵盤ハーモニカだけでなくリコーダーも上手です。
ピアノを習っている子であれば「フォルテ」、「ピアニッシモ」、「クレッシェンド」など記号もあらかじめ理解しているので、学校の音楽の授業が難しく感じないようです。
ピアノを習うメリット|学校で活躍できる
ピアノを習うことで、学校で活躍できるというメリットがあります。
これはどういうことかと言うと、合唱コンクールなどでピアノ伴奏として活躍できるということです。
合唱コンクールでなくても、音楽の授業でピアノ伴奏をすることもあるでしょう。
ピアノの発表会だけでなく、学校という場でも実力を披露できるチャンスがあります。
「〇〇ちゃん、ピアノ上手なんだね」と一目置かれる存在になるかもしれません。
ピアノを習う!ピアノは買うべき?
ピアノを5歳ごろから習わせようと思ったら、すぐにピアノは買うべきなのか悩みませんか。ピアノって決して安い買い物ではありませんよね。
結論から言うと、すぐに高いピアノを買う必要はないかと思います。子どもが「ピアノ辞めたい…」と言い出すこともあるため、高いものを買ってしまうのはもったいなことも…。
ピアノの種類は主に次のものがあります。
- レンタルピアノ
- 電子ピアノ
- アップライトピアノ
- グランドピアノ
【レンタルピアノ】
レンタルピアノは、楽器屋や音楽教室でレンタルできるピアノのこと。レンタルから始めて、子どもの様子を見て続けられそうな場合は、ピアノを購入するのがおすすめです。
レンタルピアノの費用は、月10,000円から30,000円。
【電子ピアノ】
電子ピアノは、実際に弦があるわけではないので、アップライトやグランドピアノとは音が異なりますが、近年は本格的な音が出るものも増えてきました。
集合住宅などで音が気になる場合は、電子ピアノをおすすめします。電子ピアノであればヘッドホンを着用することで音が外にもれなくなるのです。最近はキータッチが、グランドピアノのような電子ピアノも増えてきているので、電子でも十分とも言えます。
電子ピアノの値段は、5,000円から200,000円。商品によって費用がかなり異なります。
【アップライトピアノ・グランドピアノ】
アップライトピアノやグランドピアノは、サイズが複数あるため、お部屋に合う大きさのものを選びましょう。
これらは弦を使用しているため、時間が経つと音がくるっていきます。そのため、定期的な調律が必要です。メンテナンスにお金がかかるため、検討してから購入するとよいでしょう。
アップライトピアノ・グランドピアノの値段はピンキリです。20万円ほどのものから100万円を超えるものまであるため、お店でしっかりと下見をしてから決めてください。
ピアノ教室の月謝の相場は?
ピアノ教室の月謝の相場は、5,000円から15,000円です。
ヤマハ音楽教室の費用について調べてみましたが、こちらはコースによって費用が異なるようでした。
かかる費用は、教材費、グレード費用、発表会に参加するための費用です。
ピアノ教室の選び方
ピアノは人気の習い事なので、教室はたくさんあります。ここではピアノ教室の選び方を解説します。
ピアノ教室の探し方
そもそも自宅の近所にピアノ教室があるかどうか調べてみましょう。
ネット検索もよいですが、習い事情報誌、知り合いからの紹介、楽器店へ相談、カルチャーセンター、
などで探してみてください。いくつか候補をリストアップしておき、子どもに合った場所を比較しながら選ぶことをおすすめします。
通いやすさで選ぶ
幼い子どもの習い事であれば、通いやすさを考慮して選びましょう。
電車を乗り換える、バスを乗り継いで通うような教室であれば、子どもに負担がかかります。
途中から「行きたくない!」と言い出すことも…。
通いやすいピアノ教室であれば、保護者さんが送迎しやすいのでおすすめです。
振替レッスンの有無で選ぶ
ピアノ教室は振替レッスンの有無でも選びましょう。
子どもが体調不良で休む場合、できれば振替レッスンを受けたいですよね。
振替レッスンに関するルールについて、事前に教室へ確認しておくことをおすすめします。
一般論ですが、グループレッスンの場合は振替レッスンがないことが多いです。個人の場合は前もって休むことを伝えておけば振り替えてもらえることがあります。
体験レッスンで選ぶ
ピアノ教室に通う前に、体験レッスンを受けてみて子どもの反応を見てからスクールを決めましょう。
レッスン後に「どうだった? また行ってみたい?」と聞いてみて、今後通わせるか検討してみてください。
保護者も参加できる場合は、ぜひ子どもと一緒に体験レッスンを受けてみましょう。
先生との相性で選ぶ
ピアノ教室の先生との相性でも選んでください。
子どもと先生の相性だけでなく、保護者さんと先生の相性も確認するとよいですよ。
先生が厳しいと、「ピアノ行きたくない!」と子どもが言い出すこともあります。子ども慣れした先生かどうかも事前に確認しておきましょう。
教室の特色で選ぶ
ピアノ教室の特色でも選びましょう。
ピアニストを育成することを目的としているのか、ピアノを通じて子どもの健全な成長を目指しているのか、など教室によってスタイルがあります。
口コミや評判で選ぶ
口コミや評判でも選びましょう。
園や学校の保護者仲間でピアノ教室に通っている人はいないか探してみて、評判を確認しておきましょう。
ネットでも口コミがわかることがあるので、検索することをおすすめします。
月謝で選ぶ
月謝でも教室を選んでください。
ピアノはすぐに身につきません。何年も続けて少しずつ弾けるようになってくるものなので、長く通わせられる月謝のスクールを選ぶとよいですよ。
【わたしの体験談】個人経営のピアノ教室のメリット・デメリット
ピアノ教室には、ヤマハ音楽教室のような大きなところと、個人が自宅で経営しているところがあります。わたしは3歳から5歳までヤマハ音楽教室で、それ以降大学生までは個人経営のピアノ教室に通いました。
ここでは体験談を踏まえて個人経営のピアノ教室のよいところをご紹介します。
【メリット】レベルが高い先生が多い
個人経営のピアノ教室の先生は、レベルが高いことが多いです。
(※個人経営以外の教室の先生のレベルが低いという意味はありません)
個人で経営するということは、個人名で生徒を募集することになるため、ある程度有名であること、実績がある人でないと生徒は集まらないでしょう。
音大ピアノ科卒の先生が多いです。
学生アルバイトが個人経営することもほぼないため、ある程度実績のある先生が個人経営している傾向にあるのです。
【メリット】個人レッスンがメイン
個人経営のピアノ教室は、個人レッスンがメインです。
わたしが長く通っていたピアノ教室も個人レッスンでした。
「〇曜日の〇時から」とレッスンはある程度決まっていましたが、終わりの時間は正確にはありませんでした。
うまく演奏できないとやり直しになり、できるまで残されたことがたくさん。
これはわたしが通った教室ならではなの特徴かもしれませんが、
わたしの場合は、個人教室でじっくりと教えていただけました。
生徒のレベルに合わせて、じっくり教えてもらえるのは、個人レッスンの強みでしょう。
【メリット】発表会が充実していることが多い
大規模なピアノ教室だと、生徒が多いので発表会のひとりあたりの演奏時間は短いことがあります。
個人の教室であれば、発表会でしっかりと演奏させてもらえる可能性はあります。
わたしが通った教室の場合は、先生の門下生のみの発表会が年2回と外部イベントでの発表会が年1回でした。
あとはコンクールです。
さまざまな発表会に挑戦できたのは、とてもありがたかったです。
【メリット】スケジュールの都合がつけやすい
個人経営のピアノ教室であれば、スケジュールがつけやすいメリットがあります。
「再来週は予定があるので、別の曜日に変えてほしい」と希望があれば、通りやすいことが多いです。
別の曜日に振り替えてもらえることも多いので、他の習い事が忙しい子どもの場合は個人教室がよいかもしれません。
【メリット】アコースティックピアノで弾ける
個人経営のピアノ教室であれば、先生の自宅で習うことがほとんど。そのため、アップライトピアノやグランドピアノなどアコースティックピアノで学べます。
電子ピアノであることはほぼないので、本格的なピアノで先生から習いたい方にはおすすめです。
【デメリット】相性が合わないと続けにくい
個人経営のピアノ教室であれば、先生との相性が合わないと継続しにくいです。
大手のピアノ教室なら他の先生がいるので、先生が合わなければ変えてもらえます。
しかし、個人教室であれば先生を変えるのは難しいです。
教室を選ぶ際はよく相性を見ておきたいですね。
【デメリット】辞めにくい
個人経営のピアノ教室だと辞めにくいというデメリットがあります。
実はわたしもこれは経験しました…。
先生と長くお付き合いがあったので、「辞めます」とは言いにくいのです。
大手のピアノ教室であれば、受付があるのでそこで手続きをすれば辞めやすいこともあります。
個人経営のピアノ教室の場合は、先生に直接伝えます。引き止められてしまうこともあるのです。
ひとり生徒が減ると、先生の収入にも影響が出るので、ちょっと辞めにくさを感じることもあるでしょう。
まとめ
ピアノを始める平均年齢は5歳からで、早めに習うメリットは多々あります。
絶対音感が身につきやすい、早く習うとアドバンテージになることが期待できるため、興味のある方は早めに習わせませんか。
ピアノを習うメリットはたくさん。
忍耐力がつく、集中力がつく、感性が豊かになる、楽譜が読めるようになる、学校の音楽の成績によい影響がでる、などがあります。
月謝は5,000円から15,000円。グループレッスン、個人レッスンかで異なります。