ダンス(ヒップホップ・バレエ・チアダンス)・ミュージカルを習う子どもの体型管理はするべき?
キッズアスリートの保護者はかなり体型管理を意識しています。ダンスやミュージカルは人に見られる習い事ですが、体型管理はするべきなのでしょうか。
あまり厳しく管理をすると、子どものメンタル面も気になりますよね…。
そこで今回は、ダンス・ミュージカルを習う子どもの体型管理について解説します。
体づくりのコツについても記載したので、ぜひ参考にしてください。
このページは次の構成となっています。
- ダンス・ミュージカルを習う子どもの体型管理はするべき?
- バレエを習う子どもの体型管理は?
- ダンスやミュージカルに体型管理は必要なのか
- ダンススクールには体型審査はある?
- YTJは体型審査はある?
- YTJに入ってから体型管理はするべき?
- 【ダンス・ミュージカル】体づくりのコツ
ダンス・ミュージカルを習う子どもの体型管理はするべき?
ダンスを習う子どもって、ダンサー体型なことが多いですよね。クラシックバレエを習う子はスラッとしている印象を持ちませんか?
これは踊るために必要な体型になっているからと言えますが、そもそもダンスやミュージカルを習う子どもの体重管理はするべきなのでしょうか。
結論から書くと、ある程度の体重管理は必要かと思います。
これはダンサーは痩せているべき、ということではなく、健康な体型を維持する必要があるという意味です。
痩せすぎていても、太りすぎていても体にはよくありません。
子どもの骨格、身長、ライフスタイルに合わせた最適な体重がよいでしょう。
ダンスは体重過多だと怪我のリスクがある
ダンスやミュージカルを習う子どもの体重管理をある程度するべき理由は、体重過多だと怪我をするリスクがあるからです。
ダンスは全身運動で、ステップを踏むときは足首や膝に負担がかかります。体重過多の状態で踊ると、負担が大きくかかり怪我をするおそれがあるのです。
アキレス腱を損傷することもあるでしょう。(わたしは人生で2回もアキレス腱やりました><再発しやすいのでくれぐれもご注意を!)
先述したように、特にバレエを習う子どもはスラッとしてスッキリした体型の子どもが多いです。これは、運動量が多く太りにくいこともありますが、ポワント(トウシューズ)も関係しています。つま先に体重がかかるため、あまりにも体重過多だと負担がかかるのです。
講師によっては、体重がある子どもには危険で履かせないと考えることもあるほどです。
バレエに限らず、体重過多の状態では体への負担が大きく、怪我をするおそれがあるため、ある程度の管理が必要になるのです。
子どもの身体的・精神的健康を維持できる体型で楽しむことが大切
ダンスを習う際に、体重過多は危険性があると記載しましたが、子どもが身体的にも精神的にも維持できる体型でレッスンを受けることが大切です。
人によって適正体重は異なります。
痩せにくく太りやすい体質の子どももいるでしょう。筋肉が付きやすい子どもであれば、他の子どもよりも体重があることもあります。
無理に体型を絞らずに、子どもが楽しく続けられることが大切です。ただし前提は健康であること、怪我をしないことです。
もしも子どもが健康的な体型なのに、「〇〇ちゃんのように痩せたい」と言い出したら、人にはそれぞれのベスト体型があることを伝えてください。
バレエを習う子どもの体型管理は?
バレエの体型管理について記載します。
プロバレエダンサーを目指している子、コンクール入賞を目指している子の場合は、保護者が体型管理をしていることもあります。
わたしはバレエを長くやっていましたが、保護者から厳しく管理されている子は多かったです…。
先述したように安全にポワントを履くためもありますが、コンクールではある程度見た目でも審査に影響があるため、体を絞る子どももいました。
…とは言ってもご飯を食べないと動けません。バレエ特有のトレーニングをして、体を作り上げるイメージで、過度なダイエットはしないことが多いです。
バレエでのトレーニングは次のようなものがあります。
足をルティレにして手はアンオー。これでずっとキープすることで、足の筋肉や腹筋の引き上げができて、トレーニングになるのです。
また床に仰向けになって足をシャジュマンするよに入れ替えることでも、腹筋や内転筋のトレーニングになります。
バレエ特有のトレーニングを取り入れて、体を作り上げると怪我もしにくくなるのです。
バレエでプロを目指す子どもの場合は週5ほどレッスンに通います。レッスン中に補食をすることはあっても、オヤツをパクパクとたくさん食べるわけではありません。レッスン時間が長いため、自然と太りにくい環境なのです。
ダンスやミュージカルに体型管理は必要なのか
バレエの場合は体験管理をしている子ども・保護者が多いことがわかりました。
ダンスやミュージカルはどうなのでしょうか。
結論から書くと、特別な体型管理は必要ありません。
ダンスやミュージカルに体型は関係ないのです。ただし、先述したようにあまりにも体重過多だと、怪我のリスクがあるので、踊ることに支障がない体型である必要はあります。
しかし、ダンサーというと、すっきりとした体型の人が多い印象を持つかと思います。
それにはいくつか理由があります。
ダンサーがすっきりとした体型の理由は次のとおり。
- たくさんレッスンをしているから
- 鏡張りのスタジオで練習をしているから
- 人に見られることを意識するから
ダンサー・ミュージカルのパフォーマーが太っていない理由|たくさんレッスンをしているから
ダンサーやミュージカルのパフォーマーが太っていない理由は、たくさんのレッスンをしているからです。
レッスンでは全身を使います。たとえレッスンが週1だったとしても、自宅で練習をすることで運動量が多くなり、カロリーを消費して太りにくいのです。
ダンサー・ミュージカルのパフォーマーが太っていない理由|鏡張りのスタジオで練習をしているから
ダンサー・ミュージカルパフォーマーが太っていない理由は、スタジオが鏡張りだからです。
ダンス系の習い事は、鏡張りのスタジオでレッスンをするのが一般的。レッスン中は自分の全身の姿を確認しながら踊ります。このときに、ダンスを踊るのにふさわしくない体型であれば、本人が気が付きやすいのです。
「ちょっと筋肉が足りていないな」と感じたら、筋トレをするようになるでしょう。「最近少し太ってきたな」という小さな変化にも気が付きやすいのです。そのため、ダンサーやミュージカルパフォーマーは太りにくい傾向にあります。
ダンサー・ミュージカルのパフォーマーが太っていない理由|人に見られることを意識するから
ダンサーやミュージカルパフォーマーが太っていない理由は、人に見られることを意識するからです。
発表会や舞台など本番では観客がいます。その人たちに見られることを常に意識して練習をしているのです。そのため、自然とパフォーマンスしやすい体を意識するようになります。
わたしが子どもの頃の指導をしてくださったバレエの先生も「お客さんに美しく見えるようにエカルテを意識して」とよく言っていました。スタジオには観客がいないので、常に観客を意識できるようにこのような指導をしてくださったのだと思います。
ダンサー、ミュージカルパフォーマーは、たくさんトレーニングをして実力がある人が多く舞台に立ちます。運動量が多い人が目につくため、スリムな人が多く感じるのでしょう。
ダンススクールには体型審査はある?
では、ダンススクールには体型審査はあるのでしょうか。
結論から言うと、ほとんどありません。習い事の場合は、お金を払えば誰でも習うことができることがほとんど。そのため、体型で断られることはほぼありません。
ただし、コンクール上位入賞やバレエ留学を目指すスクール、芸能事務所系のダンススクールの場合は、体験審査がある可能性もあります。
これからダンスを子どもに習わせたい方は、怪我をせずに健康的に踊れる体かも考えておくとよいかもしれません。スクールは万が一のことがあっても、責任を負えないことがあるので、場合によっては断ることもあります。
YTJでは体型審査はある?
さて、ここからはYTJのお話です。
YTJとは、ミュージカル劇団です。英語でのパフォーマンスが特徴の劇団で、習い事スクールではありません。お金を払えば誰でも入会して活動できるわけではなく、選考試験があります。この選考試験に合格しないとYTJのメンバーとして活動することができないのが特徴です。
選考があるので、「見た目審査や顔選考があるのか?」と感じる方もいるかと思います。結論から言うと、YTJは体型審査などの見た目の審査はほぼないかと思います。
ただし、応募時に子どものバストアップ画像と全身画像を提出するため、まったく選考で外見を見ていないわけではありません。
ダンスをすることができる体力があるか、健康的かどうかなどはチェックしているはず。
しかし、YTJでは、本人のやる気があるかなどの内面を重視しているようなので、体型などの外見で落とすということはあまりないかと思います。
YTJに入ってから体型管理はするべき?
YTJに子どもを入れたら、体型管理はするべきでしょうか。結論から言うと、厳しい体型管理は必要ありません。
繰り返しますが、身長に対して体重がありすぎる、反対に体重がなさすぎる場合は、ダンスや歌のパフォーマンスがうまくできません。怪我をする可能性があります。
健康に子どもらしく元気にパフォーマンスをするためにも、保護者がある程度の健康管理の一環として体型管理は最低限しておけばよいと思います。
わたしが娘を通わせている感覚だと、YTJの子どもたちはみんな健康的な体型です。極端に痩せている、極端に太っている子はあまりいないのではないかなと思います。
怪我無くパフォーマンスできるような体型が保てるとよいでしょう。
【ダンス・ミュージカル】体づくりのコツ
ではここからはダンス・ミュージカルに向いている体づくりのコツを紹介します。
体づくりのコツは次のとおりです。
- タンパク質を摂る
- 水分補給をする
- ストレッチをする
- 栄養バランスのよい食事を摂る
- 頻繁に鏡を見る
- 良質な睡眠を取る
- 補食を摂る
- 体重を測定する
体づくりのコツ|タンパク質を摂る
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、タンパク質を摂ることです。
体を動かすためには筋肉が必要で、そのためにはタンパク質を積極的に摂ることをおすすめします。
タンパク質は、筋肉だけでなく皮膚の主成分でもあるそうで、子どもの成長には欠かせない栄養素です。不足すると免疫力が低下して、病気への抵抗力も下がってしまいます…。
感染症の気になる時期も特に積極的に摂取したいですね。
また、タンパク質は、貧血予防にもよいとされています。タンパク質はヘモグロビンの材料となる栄養素なので、血液を作るために必要と言われています。
特に、肉や魚に含まれる動物性たんぱく質には、鉄分が多く、体内での吸収もよいそうです。レッスン中にクラクラしやすい子ども、貧血気味の子どもにもタンパク質をおすすめします。
さて、タンパク質がおすすめ! とは書きましたが、どんなものに含まれているのでしょうか。おすすめの食材をご紹介します。
- 鶏ささみ
- 豚ヒレ
- マグロ赤身
- 鮭
- 玉子
- 納豆
- 豆腐
- チーズ
太りにくい食材が多いので、ぜひ料理に活用しましょう。
体づくりのコツ|水分補給をする
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、水分補給をすることです。
水分補給は今や当然のこととなりました。ひと昔前は、運動中に水分補給をすると体によくない、バテてしまうなどと言われていたのをご存じでしょうか。
今では、こまめに講師の方が「水分補給を忘れずにね」と言うようになりました。
日頃から子どもに水分補給をするように声掛けをしてください。
子どもは熱中していると、水分補給を忘れてしまうことがあります。特に運動に夢中になると、たくさん汗をかいて体が乾いているはずなのに気が付かないこともあるのです。
水分補給のタイミングは、のどが渇いたらではなく、渇きとは関係なく水分を摂ったほうがよいとされています。
「のどが渇いた=体の水分が足りなくなっている証拠」となるので、そうなる前に水分を補給しましょう。
のどが渇いたと感じたら、すでに体は水分が不足している状態なので、なるべく早く補給することをおすすめします。
また、水分は一度にがぶ飲みするとお腹が痛くなってしまいます。水分は少量ずつをこまめに摂取するように子どもに教えてください。
運動前から飲んでおくのがおすすめです。
ちなみに脱水は夏のイメージがあるかと思いますが、通年で注意が必要です。
体づくりのコツ|ストレッチをする
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、ストレッチをすることです。
ダンスやミュージカルのパフォーマンスをする上で、しなやかな体は必須条件と言えます。体がかたいと怪我をすることもあるのです。そこでおすすめなのがストレッチ。
痛いと思う手前くらいでやめるのがおすすめです。無理をしてしまうと、かえって体を痛めるので、痛くない程度でやめましょう。
床だとお尻の骨が当たって痛く感じるので、ヨガマットや布団などを敷いてからストレッチするとよいですよ。呼吸を止めずにストレッチしましょう。
日頃からストレッチは大切ですが、レッスン前も重要です。特に冬は筋肉がかたくなっているので、よくストレッチしてからレッスンを受けましょう。
おうちでのストレッチは、お風呂上りがおすすめです。「お風呂のあとはストレッチをする」と習慣づけできるとよいですね。
体づくりのコツ|栄養バランスのよい食事を摂る
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、栄養バランスのよい食事を摂ることです。
先述したようにタンパク質がよいと記載しましたが、タンパク質だけ食べていれ体が作れるかというとそうではありません。栄養バランスが大切です。
主食(ごはん。パンなど)、主菜(肉、魚、大豆など)、副菜(野菜、きのこ類など)、乳製品、果物をバランスよく食べてください。
体づくりのコツ|頻繁に鏡を見る
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、頻繁に鏡を見ることです。
ダンサーがスリムなのは、運動量が多いからだけでなく、鏡張りのスタジオで常にボディラインにも意識をしているからと言えます。(過度なダイエットはしていない人がほとんどです)
鏡を目の前にすると、意識しませんか。背筋をピンと伸ばしたくなりますよね。あごが前に出ていないか、背中が丸まっていないか、など子どもも意識します。
姿見を1つ自宅に設置するのもよいかと思います。
体づくりのコツ|良質な睡眠を取る
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、良質な睡眠を取ることです。
そもそも睡眠時間が短くなっていませんか。寝る前にスマホを使用していると、睡眠時間が遅くなることもあり得ます。
夜遅くまでスマホを使用している子どもの場合は、家庭でスマホルールの見直しをするとよいかもしれません。
良質な睡眠を取るためには、寝る3時間前までには食事を済ませるとよいそうです。しっかりと朝ごはんを食べることも良質な睡眠を取るためには重要なので、朝ごはんを抜きがちな子どもはなるべく食べるように心がけましょう。
寝るときは消灯し、自然光で目を覚ますのが理想と言われています。日の光が入るようにカーテンを調整してみましょう。
体づくりのコツ|補食を摂る
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、補食を摂ることです。
運動量が多い子どもの場合は、途中でスタミナ切れになることもあります。習い事先におにぎりなどの補食を持参していくとよいですよ。
運動部の練習のあとにダンスのレッスンだと、成長期の子どもはほぼ確実にお腹が減ります。空腹だと集中力も切れてよいダンスパフォーマンスができなくなるだけでなく、怪我をすることもあるので、補食を持たせましょう。
体づくりのコツ|体重を測定する
ダンス・ミュージカルに向いた体づくりのコツは、体重を測定することです。
これはダイエットが目的ではありません。自分のベスト体重を知ることを目的としています。
すでに成長期が過ぎた子どもは、自分のコンディションがよい体重を知っておくとよいでしょう。
1~2キロ体重が増えただけでも動きにくく感じることは多々あります。体重が軽ければよいというわけではなく、ある一定の体重だと風邪を引きにくくなる、体調がよいということがあるのです。自分のベスト体重を知るためにも、こまめに測定することをおすすめします。
ただし、数字にこだわりすぎるのは禁物です。
新規メンバーを募集中
わたしの娘が通うYTJでは新規メンバーを募集しています。
年に複数回ある舞台に立てるチャンスです。ただし、すでに書いたように選考試験にパスする必要があります。無料で応募ができて、そのときに子どもの画像を添付します。ここである程度は外見はチェックされると思いますが、顔面審査があるというよりも、健康的かどうかを見ているだけかと。
一次選考に通過したら、二次選考に進み、ダンスや歌のパフォーマンスを見られます。未経験者でも合格する可能性は大いにあります。やる気があることが重視されているので、初めての子でも積極的にご応募ください^^
YTJに入ってからも、さまざまな選考があります。希望する役柄に決まるとは限りません。クラス内でも選考があるのです。さらに選抜クラスに選ばれると、出演時間がアップします。
このようにYTJに入れたら選考はおしまい! なのではなく、YTJに入ってからも常に子どもたちは切磋琢磨し、ときに競争をします。
向上心のある子ども、努力をし続ける子ども、競争心のある子どもにしたい方にも向いているかと思います。
ぜひ選考試験を受けていませんか。
応募締め切りは、2022年11月27日(日)です。
まとめ
ダンスやミュージカルを習う子どもの体型管理について記載しました。
健康的に体を動かすためには、極端な体型だと怪我の心配があり、ある程度は体型管理も大切ですが、厳しく管理をする必要はありません。
ダンサーがスリムな理由は次のとおり。
- たくさんレッスンをしているから
- 鏡張りのスタジオで練習をしているから
- 人に見られることを意識するから
ダンスを習っていると太りにくい傾向にあるので、そこまで気にする必要はないでしょう。
健康的にダンスやミュージカルを楽しむための体づくりのコツは次のとおりです。
- タンパク質を摂る
- 水分補給をする
- ストレッチをする
- 栄養バランスのよい食事を摂る
- 頻繁に鏡を見る
- 良質な睡眠を取る
- 補食を摂る
- 体重を測定する
わたしたちの体は食事からでもできています。
健康的な体になるように、献立を考えてみてくださいね。