子どものやり遂げる力を伸ばす方法
我が子には、途中で投げ出すことなく、物事を最後までやり遂げてほしいと思うはず。しかし、最後までやり遂げられる子に育てるにはどうしたらよいのでしょうか。
今回は、最後までやり遂げる力を子どもに身につける方法とおすすめの習い事を紹介します。
諦め癖をつけたくないなら、ぜひ参考にしてください。
このページは次の構成でできています
- 子どものやり遂げる力を伸ばす方法
- やり遂げる力が必要な理由とは
- 【子ども】最後までやり遂げられない・途中で諦める原因とは
- 子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの習い事
- YTJで最後までやり遂げる力はついたか
子どものやり遂げる力を伸ばす方法
子どものやり遂げる力を伸ばす方法を解説します。
おすすめの方法は次のとおりです。
- できることから挑戦させる
- 結果ではなく努力の過程を褒める
- 保護者が手助けせずに、見守る
- 「やってみよう」と声をかける
- 目標を具体化する
- 子どもが集中できる環境を作る
- 保護者が手本となる
- 子どもの好きなことを見つける
やり遂げる力を伸ばす方法|できることから挑戦させる
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法1つめは、できることから挑戦させることです。
急に子どもに難易度の高いことをやらせても、途中で諦めてしまうことや挫折してしまうことがあります。高い壁にぶち当たることで、子どもがトラウマになることもあり得ます。次のチャレンジをしたがらないことも。
そこでおすすめしたいのが、できることからの挑戦です。難易度の低いことからやらせてください。
成功体験を積むことで子どもが自分に自信を持ち、「自分ならきっとできる」と思えるのです。
たとえば、宿題を途中で投げ出してしまう子どもの場合は、復習から始めることをおすすめします。1学期前の内容や場合によっては1学年前の内容から学習するとよいでしょう。子どもが得意なことをたくさんやらせることをおすすめします。
やり遂げる力を伸ばす方法|結果ではなく努力の過程を褒める
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法2つめは、結果ではなく努力の過程を褒めることです。
たとえば、子どもがテストで90点を取ったとします。このときに「90点が取れてすごいね」と褒めることも悪くはありませんが、「毎日一生懸命勉強して頑張ったね、偉かったね」と褒めることをおすすめします。
90点を取ったという結果よりも、90点を取れるまで頑張ったその過程を褒めるほうが子どもは嬉しいのです。
これだと、子どもが次も頑張りたくなります。
子どもがやり遂げる力を身につけるには、そもそも「やる力」が必要です。子どもがやりたくなるような声かけをしましょう。
やり遂げる力を伸ばす方法|保護者が手助けせずに見守る
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法3つめは、保護者が手助けせずに見守ることです。
宿題で子どもが困ったときに、すぐに「これ難しそうだから嫌だ」と言うこともあるでしょう。やる前から、難しいという思い込みでやりたがらないこともあるのです。
このときに「じゃあ、一緒にやろうか」と声をかけるのではなく、しばらく見守りましょう。「まずはやってみてごらん」と声をかけて子どもの様子を見てください。
わからない問題があっても、すぐに答えを教えずに、ヒントを与えましょう。
たとえば、さんすうの問題を間違えていたとします。「その答えは10じゃなくて、5だよ」と指摘をするのではなく、「答えが間違っているね、もう一度やり直してみて」と伝えることをおすすめします。
子どもが保護者を頼りすぎないよう、サポート過多に注意をしてください。
やり遂げる力を伸ばす方法|「やってみよう」と声をかける
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法4つめは、「やってみよう」と声をかけることです。
子どもが挑戦しようか迷っていたら、背中を押してください。「やってみよう」と声をかけましょう。なんでもチャレンジをする習慣が身につけば、子どもが最後までやり遂げる力も成長します。
さまざまなチャレンジをして、経験値が増えることで子どもがスキルアップし、自信にもつながるでしょう。自信がつけば、やり遂げる力も伸びます。
やり遂げる力を伸ばす方法|目標を具体化する
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法5つめは、目標を具体化することです。
たとえば毎日きちんと勉強してほしいときは、「毎日ご飯のあとは宿題をしよう」と目標を明確化します。ただ、漠然と「毎日勉強しよう」だと、やるイメージを子どもが抱けません。しかし、「ご飯のあとに宿題をする」であれば、具体的な時間が想像できるため、子どもややろうとするのです。
やり遂げる力を伸ばす方法|子どもが集中できる環境を作る
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法6つめは、子どもが集中できる環境を作ることです。
集中しにくい環境であれば、途中で子どもの集中力が切れて、最後までやり遂げられないことがあります。これはおとなでも同様で、ざわついたところで仕事をすると、なかなか集中できず生産性が下がりますよね…。これでは、最後までやり遂げられないこともあり、やり遂げたとしても時間がかかるでしょう。
おとなと比べて集中力がない子どもであれば、なおさらです。
子どもが集中できる環境を作ってください。
勉強をするのであれば、学習机を整理整頓して集中できる環境にします。リビング学習であれば、テレビの音を消すなど雑音を最小限にしましょう。
ときには学習環境を変えて、カフェや図書館などで学習をさせるのもおすすめです。
学習以外のことでも、子どもが集中できるように、子どもが頑張っているときは「頑張っているね」と声をかけずに静かに見守りましょう。
やり遂げる力を伸ばす方法|保護者が手本となる
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法7つめは、保護者が手本となることです。
子どもはおとなを手本としています。おとなの行動を真似ることがたくさんあるのです。身近な手本は、保護者。そのため、保護者も可能な限り何事でも最後までやり抜くようにしましょう。
なるべく子どもに、保護者が最後までやり抜く姿を見せてください。これが子どもの刺激になります。
やり遂げる力を伸ばす方法|子どもの好きなことを見つける
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの方法8つめは、子どもの好きな事柄を見つけることです。
子どもは好きなことなら、楽しんでやります。何事も中途半端で最後までやり切れない子どもの場合は、好きなことが見つかっていない可能性があります。
まずは子どもが好きなこと、やりたいことを見つけてあげましょう。そして、子どもがやりたいことからやらせてください。好きなことなら、最後までやり抜くはずです。最後までやり抜いた経験をすることで、やり抜く力が鍛えられます。
やり遂げる力が必要な理由とは
子どもにはやり遂げる力が必要です。その理由を解説します。
子どもだけでなく、社会人でもやり抜く力が求められます。
社会人になって仕事をするときに、プロジェクトのリーダーを任されたとしましょう。しかし、思うようにプロジェクトが進まずに、途中で投げ出してしまっては社会人として評価はされません。
仕事であれば、途中で投げ出すことはあまりないかもしれませんが、やり遂げる力がない人の場合は、途中でモチベーションが下がり、効率が落ちることもあるのです。生産性も下がるでしょう。
やり遂げる力は、急に備わるわけではありません。社会人になって、最後まで物事をやり遂げられるように、子どものうちから力を備えておくとよいのです。
「grit」とは
社会では「grit」が求められています。「grit」について、解説します。
【gritのg】
guts(勇気)です。高い壁を乗り越えるため、難題にチャレンジするために必要な勇気が社会では求められます。
具体的な「guts(勇気)」は次のとおりです。
- 「助けて」とおとなに伝えて助けを求める
- 一人ぼっちの生徒に声をかける
【gritのr】
resilience(粘り強さ)です。なにかにチャレンジをして疲れても、諦めずに頑張る力が求められています。
具体的な「resilience(粘り強さ)」は次のとおりです。
- 失敗をしても再び挑戦する
- すぐに結果がでなくても諦めずに続ける
【gritのi】
initiative(自発性)です。こちらは自分からやる力のことで、積極的に近い意味があります。社会では、誰かに言われてやるのではなく、言われる前に行動することが求められます。
具体的な「initiative(自発性)」は次のとおりです。
- 保護者に言われる前に宿題をする
- 班長に立候補する
【gritのt】
tenacity(執念・不屈)です。途中で困難に直面しても、最後までやり抜く力が求められます。「何がなんでも達成するぞ」という強い気持ちも必要です。
具体的な「tenacity(執念・不屈)」は次のとおりです。
- 運動会の徒競走で転んでも、すぐに起き上がりゴールをした
- ゲームで負けそうになっても、ギリギリまで勝てるように頑張った
【子ども】最後までやり遂げられない・途中で諦める原因とは
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因とはなにか解説します。
原因は次のとおりです。
- やりたくないから
- やる意味がわからないから
- やり方がわからなから
- 他にもやりたいことがあるから
- 終わりがわからないから
やりたくないから
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因1つめは、やりたくないからです。
そもそもその物事をやりたくなくて、最後までやり遂げられないことがあります。さんすうが嫌いな子どもであれば、最後まで問題を解き切る前に嫌がって別のことをしてしまうこともあるでしょう。
やりたくないことは、おとなでも最後までやるのは難しく、子どもならなおさらです。やりたくなくても、やらなければいけないことを子どもに理解させる必要があります。
やる意味がわからないから
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因2つめは、やる意味がわからないからです。
宿題はパパやママのためではなく、自分のためにやることです。習い事でも宿題を出されますが、これも先生のためではなく、上達のためで、それは最終的に自分のためと言えます。
子どもは、やる意味がわからないと、「どうして自分がこんなことをしなくてはいけないのだろう」と感じて、途中で辞めてしまうことがあります。
子どもの年齢に応じて、目的や意味を伝えましょう。
やり方がわからないから
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因3つめは、やり方がわからないからです。
たとえば、さんすうの宿題が出されていても、解き方がわからない子どもであれば、どうやって問題を解いたらいいのかわからず、困ってしまい途中で投げ出すこともあります。
社会人でも同じで、まったく新しい業務にマニュアルもない状態で挑むのはハードルが高く、途中で挫折してしまうこともあるでしょう。同僚にやり方を聞かないと、なにもできませんよね。
子どもがこのような場合は、やり方を教えてサポートしましょう。やり方を覚えてできるようになれば、最後までやり切ることができるでしょう。
他にもやりたいことがあるから
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因4つめは、他にもやりたいことがあるからです。
子どもは好奇心旺盛でやりたいことがいっぱいあります。
宿題や習い事の練習よりも、ゲームで遊びたい、スマホを見たい、動画を見たいなど、他にもやりたいことがあるでしょう。
他にもやりたいことがあると、本来やるべきことには集中できません。他のやりたいことを優先してしまうこともあるのです。
これが原因で、最後までやり遂げられないことがあります。
このような場合は、子どもに優先順位をつけて指示しましょう。
「宿題のあとにテレビを見てね」、「スマホはピアノの練習が終わってからね」と伝えてください。
終わりがわからないから
子どもが最後までやり遂げられない・途中で諦める原因5つめは、終わりがわからないからです。
たとえば「ピアノの練習をしなさい」と伝えたとします。しかし、ピアノの練習ってどこまでやればいいのか判断が難しいですよね。
終わりが見えないのです。これだとやる前から子どもが「めんどくさいな」と感じることがあるので、終わりを指示しましょう。
「〇時までピアノの練習をしてね」、「バイエル〇番が最後まで弾けるように練習してね」と具体的にゴールがわかるように指示を出すことをおすすめします。
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの習い事
子どものやり遂げる力を伸ばすおすすめの習い事を紹介します。
おすすめの習い事は次のとおりです。
- ダンス
- サッカー・野球などチームスポーツ
- そろばん
おすすめの習い事|ダンス
子どものやり遂げる力を育むためにおすすめの習い事1つめは、ダンスです。
ほとんどのダンススクールでは、発表会があります。日々のレッスンは、この発表会に向けた練習です。ソロで踊ることもあるかもしれませんが、多くはグループで踊ります。
途中で投げ出してしまっては、ダンスの仲間に迷惑がかかるのです。ときには励まし合うこともあるでしょう。
発表会という目標があることで、子どもはやる気を出します。
特にダンスの発表会は、きらびやかな衣装を着ることもあるため、「素敵な服を着るために頑張るぞ」と思うこともあるでしょう。
最後までやり切るための集中力も身につくので、ダンスはおすすめの習い事です。
おすすめの習い事|サッカー・野球などチームスポーツ
子どものやり遂げる力を育むためにおすすめの習い事2つめは、サッカー・野球などのチームスポーツです。
サッカーや野球などは、ただ習うだけでなく練習試合や公式試合があるのが特徴です。「試合に勝つ」という目標を持って日々練習ができる環境にあるため、諦めずにやり遂げる力が育まれるでしょう。
また試合中も、観客(保護者)からの声援を受けます。くじけてしまいそうになったとき、諦めそうになったときでも「頑張れ!」という声かけで、子どもが奮起することもあるでしょう。仲間からの励ましの声もあるはずです。
最後までやり遂げる精神力が鍛えられるので、チームスポーツもおすすめです。
おすすめの習い事|そろばん
子どものやり遂げる力を育むためにおすすめの習い事3つめは、そろばんです。
そろばんは計算力が伸ばせるだけでなく、集中力が身についます。決まった時間内にそろばんで計算をするため、高い集中力が身について、やり遂げる力も備わるのです。
また、そろばん教室には進級制度が取り入れられています。検定を受けて合格して「そろばん〇級」を獲得することで成功体験を積み重ねることができ、それが子どもの自信にもつながるのです。自信がつけば、やり遂げる力もアップします。
さらに、そろばんは指先を動かすのが特徴。これが脳の発達によいとされていて、集中力や思考力にもよいのです。理数系科目に強くなる可能性もあるので、ぜひそろばんも習わせてみませんか。
理由系科目に強い子どもにする方法は、次のブログで記載しています。
子どもをさんすう・数学に強い理系にする方法 – 音楽・ダンス教育ママの体験日記 (kyoikumama.com)
こちらも参考にしてくださいね。
YTJで最後までやり遂げる力はついたか
さて、ここまで子どものやり遂げる力を身につける方法について、解説しました。
うちの娘はもう3年近くYTJ(ユースシアタージャパンというミュージカル劇団)に入っていますが、やり遂げる力はそこそこ身についてきたと思っています。
YTJのレッスンでは、かなり高いレベルのものを求められます、特にメンバーショーケース前は、保護者同士で「さすがにこれをうちの子たちでやるのは無理じゃない?」と話したこともあります。しかし、子どもの成長ってすごいもので、ちゃんと最後までやるのです。
実際にYTJのスタッフも「最初はどうなることかと思っていたそうですが、毎回期待に応えてくれた」と娘たちのクラスを褒めてくださいました。
YTJのメンバーたちは、子どもなりにプロ意識が芽生えてきているので、本番を最高のものにしようと頑張っていて、最後までしっかりとやり遂げています。娘も最後まで頑張れることが増えました。ときどき、弱音も吐きますが、以前よりもかなり鍛えられた印象です。これは自主性を大切にしているYTJならではの教育のたまものかなと^^
また、印象的な出来事は、春の合宿です。
YTJには年2回合宿がありますが、娘は今年初参加をしました。(参加は任意です)
祖父母宅にお泊りしたことはありますが、身内がいない状態でお泊りするのは初めて。
母として「大丈夫かな、泣かないかな」と心配しつつも、よい経験になるだろうと合宿に申し込んだのです。
もしものことがあれば、(娘のギャン泣きなど笑)連絡してください、とYTJに事前に連絡。小学校低学年の子だと、途中で帰る子もまれにいるのだとか。大丈夫かなと思っていたら、娘はちゃんと最後まで合宿を楽しんで帰ってきました。しかも、素敵な年上のお友だちまでできて!
もしものことがあってもいいように、携帯の着信音を大きくしておきましたが、そんな心配もなし。取り越し苦労でした。
娘はYTJに入って、内面がずいぶん成長したなと感じます。
YTJでは、子どもの内面が成長できるさまざまなイベントがあるので、ぜひ興味がある方は参加してみませんか。
ちょうど現在、YTJでは新規メンバーを募集しています。年中から中2の子どもで、ミュージカルに興味がある子はぜひ受けてみませんか。ウェブ応募は無料で、一次審査を通過したら二次審査に進めます。二次審査は対面で、歌やダンスのスキルをチェックされます。やる気など内面もチェックされるので、歌・ダンス未経験でも大丈夫です。
応募締め切りは11月27日まで。ぜひうちの娘と一緒に活動しましょう!
ダンス・歌・英語を一緒に学ぶ!2023年1月活動開始新メンバー募集 | ユースシアタージャパン (ytj-studio.jp)
まとめ
やり遂げる力を身につける方法と、おすすめの習い事や途中で諦めてしまう原因について解説しました。
やり遂げる力を身につけるおすすめの方法は次のとおりです。
- できることから挑戦させる
- 結果ではなく努力の過程を褒める
- 保護者が手助けせずに、見守る
- 「やってみよう」と声をかける
- 目標を具体化する
- 子どもが集中できる環境を作る
- 保護者が手本となる
- 子どもの好きなことを見つける
やり遂げる力が身につきやすい習い事は、次の3つ。
- ダンス
- サッカー・野球などチームスポーツ
- そろばん
やり遂げる力は社会人となっても求められるので、子どものうちから身につけましょう。